大注目の「省力化投資補助金(一般型)」~ ものづくり補助金とはどう違う?

※本記事は、2025年3月28日時点の情報をもとに記載しています。

省力化投資補助金(一般型)の公募がスタートしました!
従来の「カタログ注文型」に加え、新たに「一般型」として個別の現場や事業内容等に合わせた設備導入・システム構築への利用も可能となり、利用しやすくなった一方、他の補助金との違いが少しわかりづらくなったと言われています。
今回は、様々な補助金を検討されている事業者様に向けて、この補助金の特徴をご説明します。

こんな方に是非読んでほしい
  • 省力化投資補助金(一般型)の申請にご興味がある方
  • ものづくり補助金とどちらを申請しようか悩んでいる方

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1. 省力化補助金(一般型)とは?

中小企業省力化投資補助事業(一般型)は、中小企業等の売上拡大や生産性向上を後押しするため、人手不足に悩む中小企業等がIoT・ロボット等の人手不足解消に効果がある専用設備を導入するための事業費等の経費の一部を補助することにより、省力化投資を促進して中小企業等の付加価値額や生産性向上を図るとともに、賃上げにつなげることを目的としています。

1) 省力化補助金 一般型)概要

対象: 中小企業、特定非営利活動法人、社会福祉法人など

補助率:
中小企業:1/2
小規模・再生事業者:2/3
※ 補助金額1,500万円までは1/2もしくは2/3。補助金額1,500万円を超える部分は1/3。

対象金額: 750万円 ~ 1億円(大幅賃上げ特例で上乗せ可能:最大2,000万円)

従業員数:
5人以下 750万円(1,000万円)
6~20人 1,500万円(2,000万円)
21~50人 3,000万円(4,000万円)
51~100人 5,000万円(6,500万円)
101人以上 8,000万円(1億円)

補助対象経費:
機械装置・システム構築費(必須)、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、外注費、知的財産権等関連経費

カタログ型とは異なり、オーダーメイド導入が可能で、ソフトウェア含めた複雑な組み合わせにも対応できるのが特徴です。

2) スケジュール

公募開始: 2025年1月30日(第1次公募)
締切: 2025年3月31日
採択発表: 6月中旬予定
事業期間: 採択後18ヶ月以内

第1次公募は終了しましたが、公募回は年3~4回予定されています。

3) 申請要件(抜粋)

労働生産性:年平均成長率(CAGR)4.0%以上向上

給与支給総額:年平均2%以上増加
1人当たり給与支給総額の年平均成長率が事業実施都道府県における最低賃金の直近5年間の年平均成長率以上、又は給与支給総額の年平均成長率を+2.0%以上増加させる事業計画を策定しなければなりません。

最低賃金:事業所内でプラス30円以上
事業計画期間において、事業場内最低賃金を、毎年、事業実施都道府県における最低賃金+30円以上の水準とすることが必要です。

2. ものづくり補助金とはどう違う?

省力化補助金(一般型)も、ものづくり補助金も、どちらも中小企業の設備投資を支援する補助金です。

それでは2つの補助金は何が違うのでしょうか?

①【目的の違い】

  • ものづくり補助金:生産性向上に資する革新的な新製品・新サービス開発
  • 省力化投資補助金人手不足解消、省力化、自動化が主眼

👉 「攻め」のものづくり補助金、「守りと効率化」の省力化補助金

②【補助対象の違い】

  • ものづくり補助金では「試作品の開発に必要な原材料及び副資材の購入に要する経費」も補助対象
  • 省力化補助金は基本的に設備導入(IoT・ロボット等の人手不足解消に効果がある設備)が中心

👉「新しく何かを作る」のではなく「今ある仕事を効率化」する投資が対象

③【対象設備の構造・導入要件の違い】

  • ものづくり補助金では、既存の機械装置も対象で、オーダーメイド設備である必要はありません。
  • 省力化補助金は、人手不足解消に効果があるデジタル技術等を活用した専用設備を導入するための事業費が対象となります。
    デジタル技術等を活用した専用設備(以下「オーダーメイド設備」という。)とは、ICTやIoT、AI、ロボット、センサー等を活用し、単一もしくは複数の生産工程を自動化するために、外部のシステムインテグレータ(SIer)との連携などを通じて、事業者の個々の業務に応じて専用で設計された機械装置やシステム(ロボットシステム等)のことをいいます。設備を単体で導入する場合、汎用性が高い及び簡易的なカスタマイズで使用可能な製品は対象外です。

👉 人手不足の解消に向けて、オーダーメイド設備等の導入等を行う事業計画であること

④【補助率と上限の違い】

項目ものづくり補助金省力化補助金(一般型)
補助率中小:1/2、小規模:2/3(条件あり)同様。ただし1,500万円超の部分は1/3
補助上限最大2,500万円(枠による)最大1億円(特例込み)

👉 省力化補助金の方が大規模設備投資向き

⑤【審査の観点】

  • ものづくり補助金:技術性、市場性、成長性がカギ
  • 省力化補助金どれだけ業務を削減・効率化できるか、省力化指数の高さが重視

👉 製品開発ストーリーよりも、現場改善・投資回収の明確さが問われます。

3. まとめ

いずれも設備投資のための補助金であるため、一見違いの分かりづらい、省力化補助金(一般型)とものづくり補助金ですが、このように明確な違いがあります。「ものづくり補助金の実績があるから同様だろう」はNG。違いをはっきりと理解して、正しく申請して参りましょう。

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