※本記事は、2024年12月25日時点の情報をもとに記載しています。
中小企業・小規模事業者の皆さまが業務効率化やデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する際に活用できる「IT導入補助金2025」。2024年12月25日、中小企業庁のホームページに新たな情報が公開されました。今回は、その内容を詳しく見ていきましょう。
- IT導入補助金は誰が申請できるのか?知りたい方
- どんな「DX化」にIT導入補助金が使えるのか?知りたい方
1. IT導入補助金2025 の概要
「IT導入補助金2025」は、中小企業・小規模事業者等が業務効率化やDXの推進、サイバーセキュリティ対策、インボイス制度への対応等に向けたITツールの導入を支援する補助金です。2024年12月25日に中小企業庁のホームページに公開された資料によると、概要は以下の通りです。
赤字は、2025年の実施から新たに付け足される点です。
(※1)(独)情報処理推進機構(IPA)「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されたサービス。
(※2)3か月以上地域別最低賃金+50円以内で雇用している従業員数が全従業員数の30%以上であることを示した事業者。
この中で、使用できるITツールの幅が広く、単独でも申請ができるため、例年多くの申請が見込まれている「通常枠」にポイントを絞って見ていきましょう。
2. IT導入補助金2025「通常枠」のポイント
「通常枠」申請にあたっては、以下の要件を満たす必要があります。
補助対象者: 中小企業・小規模事業者であること
ITツールの要件: 1種類以上の業務プロセスを保有するソフトウェアを申請すること
1) ITツールに求められる「業務プロセス」
概要に記載されている「業務プロセス」ってなに?
と疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
「IT導入補助金2025」のITツールに求められる「業務プロセス」はまだ明らかになっていません。
但し、2024年までの実績を見る限り、「ITツール」として事前に登録されている下記のような機能を持つソフトウエアとなることが予想されます。
① 顧客対応・販売支援
② 決済・債権債務・資金回収管理
③ 供給・在庫・物流
④ 会計・財務・経営
⑤ 総務・人事・給与・労務・教育訓練・法務・情報システム
⑥ その他業務固有のプロセス
上記に該当する「業務プロセス」を満たす「ITツール」は、「IT導入支援事業者」が事前に登録した中から選択することになります。対象となる「ITツール」は今後適宜公表されていきます。
例えば、「ITツールを使って顧客管理を効率的に行いたい。」という場合は、顧客管理ツールの導入実績があり、申請支援まで行ってもらえるIT導入支援事業者に、申請支援~導入支援~活用支援まで一括して相談するのがポイントです!
2) いくらもらえる?
「IT導入補助金2025」の通常枠の補助額は、下記のようになっています。
ITツールの業務プロセスが1~3つまでで、150万円が上限
4つまでで、450万円が上限
「業務プロセス」が1つ、2つってそもそも何?
「ITツールにおける業務プロセスの数え方」ですが、例えば、顧客対応・販売支援のツール(Salesforce、ZOHO等)を導入し、このツールと情報共有や連携が可能な会計ツール(freee等)を合わせて導入すると「2つ」となります。
また、補助率は;
中小企業: 1/ 2
最低賃金近傍の事業者(※2): 2 / 3
となっています。例えば、IT導入に225万円投資した場合、最低賃金近傍の事業者であれば、補助金として150万円が補助金として支給される、ということです。(業務プロセスが2つの場合)
(※2)3か月以上地域別最低賃金+50円以内で雇用している従業員数が全従業員数の30%以上であることを示した事業者。
3) IT導入補助金2024との違いは?
IT導入補助金2024の「通常枠」では、「ITツール」の使用料と「IT導入支援」の経費がカバーされていましたが、IT導入補助金2025では、それらに加えて「導入後の”活用支援”」も対象となります。ITツールは、せっかく導入しても社内に浸透せずに結局無駄な投資になってしまう、ということも起こり得ます。
しっかりと専門家の指導を受け、真に効率化につながるITツール導入を行いましょう。
4) IT導入補助金「通常枠」の採択率は?
「IT導入補助金2024」の、通常枠の採択率は第1次締切から、第6次締切まで、凡そ75%~79%で推移しており、比較的採択されやすい補助金と考えてよいでしょう。
過去のIT導入補助金の通常枠では、平均7割前後の採択率となっているものの、実施回によっては5割を切る回もあり、しっかりとした事前準備の上、申請に臨む必要があると言えます。
3. まとめ
「IT導入補助金2025」は、中小企業・小規模事業者の皆さまがITツールを活用して業務効率化やDXを推進するための強力な支援策です。公募開始時期は現在調整中ですが、例年通りであれば、2025年4月には募集が開始されると思われ、早めの情報収集と準備が重要です。最新情報や詳細については、追って弊社ブログでお伝えしていきます。
補助金の活用をお考えの方は、ぜひ専門家への相談もご検討ください。適切なアドバイスを受けることで、申請手続きや事業計画の策定がスムーズに進みます。
中⼩企業の事業者様の資⾦調達⼿段の1つである補助⾦・助成⾦について、情報提供から 申請⽀援、採択後のご支援まで、事業者様のご希望をお伺いしながらサービス提供いたします。
補助金・助成金活用をご検討の際は是非ともお気軽にお声がけください。