※本記事は、2024年12月6日時点の情報をもとに記載しています。
2024年12月6日、政府は令和6年度補正予算案を公表しました。
こちらには、既存補助金の充実に加え、新たな補助金の創設も盛り込まれています!
前回の記事で解説した既存補助金の動向に続き、今回は新設される補助金についてみていきましょう。
- 今後の補助金の動向がどうなるのか気になっている方
- 新たな補助金について知りたい方
- 『ものづくり補助金』等、補助金・助成金の活用をお考えの方
1. 令和6年度補正予算案(中小企業関連予算)の概要(おさらい)
まずはじめに、前回の記事で解説した令和6年度補正予算案の概要についておさらいをしましょう。
2024年12月6日に政府が公表した資料によると、中小企業関連予算のポイントは以下4点です。
令和6年度補正予算案(中小企業関連予算)のポイント
- 持続的な賃上げを実現するための生産性向上・省力化・成長投資支援
- 価格転嫁対策の強化
- 資金繰り支援、経営改善・事業再生・再チャレンジ支援
- 中小企業・小規模事業者活性化 (相談体制強化等)
この中で、補助金との関連が特に深いのは、“1.持続的な賃上げを実現するための生産性向上・省力化・成長投資支援”!
・ 生産性向上支援の拡充 ・ 新事業への進出にかかる支援の推進 ・ 成長支援の新設・強化 ・ 省力化投資支援の運用改善 |
を目的として、以下の「既存補助金の充実」や「新たな補助金の創設」といった施策を強力に推進する内容となっています。
- 既存補助金の充実
生産性向上、デジタル化推進、地域経済振興等の支援を目的として、「ものづくり補助金」「IT導入補助金」などの制度が継続・拡充されます。 - 新たな補助金の創設
「新事業進出補助金」「中小企業成長加速化補助金」「中小企業省力化投資補助事業(再編)」といった複数の補助金が新設され、中小企業の新事業進出や挑戦が強力に支援されます。
2. どんな補助金が新設されるの?
ここからは、令和6年度補正予算案で新設が提案されている「新事業進出補助金」「中小企業成長加速化補助金」「中小企業省力化投資補助金(再編)」が、どういったものなのかを見ていきましょう。
1. 新事業進出補助金
新事業進出補助金は、中小企業・小規模事業者の成長につながる新事業進出・事業転換を重点的に支援するための新たな補助金で、「事業再構築補助金」の後継的位置づけのものとなります。
要件・補助対象経費は以下の通りです。
要件 : 企業の成長・拡大に向けた新規事業への挑戦(新規性)や賃金要件等 補助対象経費: 建物費・機械装置費・システム構築費・技術導入費・専門家経費 等 |
ここでの注目ポイントは補助対象経費!
事業者の皆さまから要望の多い「建物費」が対象に含まれています。
利用用途が幅広く、新たな挑戦を力強く支援してくれる補助金です。
2. 中小企業成長加速化補助金
中小企業成長加速化補助金は、売上高100億円を目指す成長志向型の中小企業の潜在的な投資を最大限引き出すため、大胆な設備投資を支援する新たな補助金です。
要件・補助対象経費は以下となります。
要件 : 売上100億円を目指すビジョン・潜在力、賃金要件 等 補助対象経費: 建物費・機械装置費・ソフトウェア費・外注費・専門家経費 |
こちらの補助金も、補助対象経費に「建物費」が含まれる点に注目!
100億円企業へのジャンプアップを目指す中小企業を後押ししてくれます。
3. 中小企業省力化投資補助金(再編)
「中小企業省力化補助金」は、中小企業等の売上拡大や生産性向上を後押しするために、人手不足に悩む中小企業等に対して、省力化投資を支援する補助金です。
「中小企業省力化補助金」自体は以前からありましたが、今回の補正予算案では、従来の「カタログ型」に加え「一般型」が新設され、用途が拡大し、より利用しやすいものに進化しています。
- カタログ注文型
清掃ロボット、自動券売機、スチームコンベクションオーブン、無人搬送車等の人手不足解消に効果がある汎用製品を「カタログ」に掲載し、中小企業等が選択して導入できるようにすることで、簡易で即効性がある省力化投資を促進する。 - 一般型(新設)
業務プロセスの自動化・高度化やロボット生産プロセスの改善、デジタルトランスフォーメーション(DX)等、中小企業等の個別の現場の設備や事業内容等に合わせた設備導入・システム構築等の多様な省力化投資を促進する。
枠・類型 | 補助上限額※カッコ内は大幅賃上げを行う場合 | 補助率 |
---|---|---|
カタログ注文型 | 5人以下200万円(300万円) 6~20人500万円(750万円) 21人以上 1000万円(1500万円) | 1/2 |
一般型 | 5人以下 750万円(1,000万円) 6~20人1,500万円(2,000万円) 21~50人 3,000万円(4,000万円) 51~100人 5,000万円(6,500万円) 101人以上 8,000万円(1億円) | 1/2 小規模・再生事業者は2/3 ※補助金額1,500万円までは1/2もしくは2/3、1,500万円を超える部分は1/3 ※最低賃金引上げ特例:補助率を2/3に引上げ(小規模・再生事業者は除く) |
このように、今回の補正予算案では、これまでの補助金に加えて新しい挑戦を促す仕組みが数多く盛り込まれました。
これらの補助金は、多くの中小企業にとって成長のチャンスとなるはずです!
ぜひ積極的に活用し、自社の未来を切り開いてください。
3. まとめ
本記事では、令和6年度補正予算案の概要と「ものづくり補助金」等の既存補助金の動向をご紹介しました。
具体的な補助金の公募は、予算成立後に詳細が決まったものから実施されます。
公募から申請締切までの期間が短いものもあり、補助金を有効に活用するには早め早めの準備が大切です。
補助金の活用をお考えの方は、是非エム・アイ総研にご相談ください。
<速報>新たな補助金も!令和6年度・中小企業関連補正予算案~前編~
<速報>新たな補助金も!令和6年度・中小企業関連補正予算案~後編~ ※本記事
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