既存事業の枠を超え、新しい市場や高付加価値な事業への挑戦を検討されている経営者の皆様に大きなチャンスです!
中小企業庁(中小機構)が実施する「中小企業新事業進出促進補助金(第4回)」の公募要領が公開されました。この補助金は、新事業への進出を通じて生産性を向上させ、持続的な賃上げを目指す事業者を強力に支援するものです。
今回は、最新の公募要領(1.0版)に基づき、申請のスケジュールや補助金額、必ず押さえておくべき必須要件を分かりやすく解説します。
1. 第4回公募のスケジュール
第4回公募は以下の日程で進行します。
- 申請受付:すでに申請受付が開始されています。
- 申請締切:令和8年6月19日(木)18:00(厳守)
- 採択発表:令和8年9月末頃(予定)
今回も「一般事業主行動計画」の策定・公表も申請の必須要件となっています。この公表手続きにも1〜2週間かかるため、余裕を持った準備が不可欠です。
2. 補助金額と補助率
補助金額の上限は、申請時点の従業員数によって決まります。さらに、大幅な賃上げを行う「賃上げ特例」を適用する場合、上限額が大幅に引き上げられます。
| 従業員数 | 補助金額(通常) | 賃上げ特例適用時の上限 |
|---|---|---|
| 20人以下 | 750万円 〜 2,500万円 | 3,000万円 |
| 21〜50人 | 750万円 〜 4,000万円 | 5,000万円 |
| 51〜100人 | 750万円 〜 5,500万円 | 7,000万円 |
| 101人以上 | 750万円 〜 7,000万円 | 9,000万円 |
- 補助率:一律 1/2
- 補助金額の下限:750万円(交付決定額の減額によりこれを下回ると、採択取消となります)
- 補助事業実施期間:交付決定日から14か月以内(ただし採択発表日から16か月以内)
地域別最低賃金引上げ特例(補助率2/3に引上げ)
2024年10月〜2025年9月の間、地域別最低賃金以上〜2025年度改定の地域別最低賃金未満で雇用している従業員が30%以上の月が3カ月以上ある事業者は、補助率が1/2 → 2/3 に引上げされます。さらに、事業場内最賃水準要件(地域別最賃+30円)が除外されます。
3. 対象となる経費
本補助金では、事業化のための資産への投資が求められます。そのため、「機械装置・システム構築費」または「建物費」のいずれかを必ず予算に含める必要があります。
■ 主な対象経費
- 機械装置・システム構築費(単価10万円(税別)以上)
- 建物費(建設、改修、撤去など)
- 運搬費、技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、専門家経費
- クラウドサービス利用費、広告宣伝・販売促進費
パソコンやスマートフォンなどの汎用品、車両、不動産の購入費などは対象外です。また、交付決定日より前に発注・契約した経費は一切対象にならない(事前着手禁止)ため、注意してください。
“無料相談” 受付中!
「補助金の申請をしたいがどうすればよいかわからない。」「事業計画書はどう書けば。。。?」等など、お気軽に【お問い合わせ】からご連絡ください。
4. 採択を左右する「4つの必須要件」
申請にあたっては、以下の目標を達成する「3〜5年の事業計画」を策定しなければなりません。
(1)新事業進出要件:「製品の新規性」「市場の新規性」「売上(または付加価値)要件」
① 製品等の新規性
「自社にとって」の新規事業であることを前提に、補助事業により製造等する製品等が事業を行う中小企業等にとって新規性を有するものであること。
既存の製品等の製造量増大、過去に製造していた製品の再製造、単なる製造方法の変更などは該当しません。
② 市場の新規性
「新たな市場」とは、既存事業で対象としていなかったニーズ・属性(法人/個人、業種、行動特性等)を持つ顧客層を対象とする市場です。
既存の製品等と対象市場が同一の場合、既存市場の一部のみを対象とするもの、単に商圏が異なるだけのものは該当しません。
③ 新事業売上高要件(どちらかを満たす)
(i) 事業計画最終年度において、新製品等の売上高(または付加価値額)が応募申請時の総売上高の10%又は総付加価値額の15%を占めること。
(ii) 応募申請時の直近決算で売上高が10億円以上、かつ新事業進出を行う事業部門の売上高が3億円以上の場合、事業計画最終年度において、新製品等の売上高が当該事業部門売上高の10%以上、または付加価値額が15%以上となる見込みであること。
(2)付加価値額要件:年平均成長率「4.0%」以上
補助事業終了後3~5年の計画期間で、付加価値額(または従業員一人当たり付加価値額)を年平均4.0%以上増加させる見込みの計画が必要です。
付加価値額 = 営業利益 + 人件費 + 減価償却費
(3)賃上げ要件:未達だと「補助金返還」の可能性
賃上げ要件は、目標値未達の場合に返還義務があると明記されています。
補助事業終了後3~5年の計画期間において、一人当たり給与支給総額の年平均成長率を3.5%以上増加させることが必要です。申請者自身で基準値以上の目標値を設定し、交付申請時までに全ての従業員または従業員代表者に表明することが必要です。
(4)事業場内最賃水準要件:毎年「地域別最賃+30円」
補助事業終了後3~5年の計画期間において、毎年、事業場内最低賃金が地域別最低賃金より30円以上高い水準であることが必要です。
未達の場合は、補助金交付額を事業計画期間の年数で除した額の返還を求められます(年割り計算)。
まとめ
「中小企業新事業進出促進補助金」の第4回公募は、最大9,000万円という手厚い支援を受けられるまたとない機会です。
- 締切は2026年6月19日(金) 18:00
- 補助上限は最大9,000万円(従業員数により変動)で、補助率は1/2(地域別最低賃金引上げ特例適用時は2/3)です
- 「機械装置」または「建物」への投資を伴う新事業計画が必須です
- 「製品」と「市場」の両方で新規性が認められる「新事業」への挑戦がテーマです
- 賃上げ目標(一人当たり給与支給総額の年平均3.5%以上増)等の未達は補助金の返還義務が生じるリスクがあるため、精緻な計画が必要です
- 申請にはGビズIDプライムアカウントの取得(1週間程度)と一般事業主行動計画の公表(1〜2週間程度)が必要です
新事業への一歩を踏み出したいが、「要件に合致するか不安」等お悩みの経営者様は、ぜひお早めにご相談ください。
『補助金採択の羅針盤』では、貴社のビジョンに基づき、採択されるための戦略的な事業計画策定を伴走支援いたします。
中小企業の事業者様の資金調達手段の1つである補助金・助成金について、情報提供から申請支援、採択後のご支援まで、事業者様のご希望をお伺いしながらサービス提供いたします。
補助金・助成金活用をご検討の際は是非ともお気軽にお声がけください。