「新しい油圧ショベルを導入したいけど、補助金って『車両』は対象外ですよね?」
建設業の経営者様から、このようなご相談をよくいただきます。
確かに、公募要領では「車両」は「対象外経費」であると明記されています。しかし、果たしてすべての「車両」が対象外なのでしょうか?
本記事では、添付の最新情報に基づき、重機が補助金の対象になる仕組みと、今使える3つの主要補助金について、掘り下げて解説します。
- バックホー、ブルドーザー、クレーン車などの重機を導入したい方
- 「車両はすべて補助金NG」という思い込みで申請を諦めていた方
- 最新の補助金(新事業進出・省力化・ものづくり)の違いを知りたい方
1. よくある誤解:「車両はすべて補助金NG?」
補助金の公募要領を読むと、必ずと言っていいほど「車両及び運搬具は対象外」という記載が出てきます。これを見て「公道を走れるナンバー付きの重機は全部ダメなんだな」と判断してしまう方が多いのです。
しかし、補助金制度における「車両」の定義は、私たちが日常で使う言葉の意味とは少し異なります。
2. 補助金における「車両」と「機械装置」の考え方
なぜ、重機が「車両」と書かれていても対象になる可能性があるのでしょうか?
それは、税法上の「勘定科目」が基準になっているからです。
「車両」がダメなら、重機もダメなんじゃないですか?
そこが重要なポイントです。実は、『ブルドーザーやショベルローダーなどは、税法上「機械及び装置」として扱われています。

見た目は「車」なのに、補助金では「機械」として認められるんですか?
はい。国税庁の通達では、以下のように記載されています。
『トラッククレーン、ブルドーザー、ショベルローダー等のように、人や物の運搬を目的とせず、作業場において作業することを目的とするものは、「車両及び運搬具」ではなく「機械及び装置」に該当する。』

つまり、「公道を走って何かを運ぶためのもの」はNGですが、「現場で作業するためのもの」は、補助対象である「機械装置」として認められる可能性があるのです。
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3. 「公募要領」の情報に基づく:重機導入に使える3つの主要補助金
現在、建設機械の導入に活用できるのは、以下の3つの補助金です。但し、「車両」の扱いに関しては、この3つの補助金間では違いがあり、十分な留意が必要です。
3-1. 新事業進出補助金(第3回公募):車両は原則NG、ただし「例外」が明文化
新事業進出補助金の公募要領では、対象外経費に「自動車等車両(税法上の車両及び運搬具に該当しないものを除く)」と書かれています。
ここが重要で、
- 車両は基本NG
- ただし、税法上「車両及び運搬具」に該当しないなら除外(=対象になり得る)
と、例外の方向性が文章で示されています。税法上の車両及び運搬具に該当するかどうかが論点なのです (=「車輪」がついて走るものでも、税法上の車両及び運搬具に該当しなければ可能性あり)。
3-2. 省力化投資補助金(一般型・第5回):車両は原則NGだが「機械及び装置」なら対象
省力化投資補助金(一般型)でも、対象外経費に「自動車等車両の購入費・修理費・車検費用」が書かれています。
ただし同じ箇所に注記があり、耐用年数省令上「機械及び装置」に該当するものは補助対象、と明示されています。
「車輪」がついて走るものでも、減価償却資産の耐用年数等に関する省令上、「機械及び装置」に該当すれば可能性あり、と言えます。
3-3. ものづくり補助金(23次):「車両は対象外」が原則。例外はFAQに記載あり。
ものづくり補助金は設備投資が必須で、単価50万円(税抜)以上の「機械装置等」を取得することが求められます。
「自動車等車両の購入費・修理費・車検費用」は、対象外経費として明記されています。
一方で、補助金ページの「よくある質問」では、対象外となる「自動車等車両」について、
「事業所や作業所内のみで走行し、公道を自走できないもの」や「税法上の車両及び運搬具に該当しないもの」を除く、という例外の考え方が示されています。
ただし、これらに該当する場合でも「自動的に補助対象になる」とは限りません。ものづくり補助金は、革新的な製品・サービス開発や生産プロセス改善との“直接性”が強く求められるため、重機導入を補助事業の中核として説明できるか(目的との整合)が重要です。
4. まとめ
「重機は車両だから補助金対象外」という認識は、半分正解で半分は誤解です。
✓ 「運搬」ではなく「作業」が基準
公道を走って何かを運ぶための「車両」は対象外ですが、現場で作業を目的とする重機は、税法上の「機械及び装置」として認められる可能性があるです。
✓ 補助金によって「車両」の扱いには差がある
最新の公募要領を比較すると、重機導入のハードルには差があります。特にいずれの補助金も、個別案件ごとの確認が必要です。
補助金を使って賢く設備投資を行うためには、どの機械が、どの補助金の目的に合致するのかを見極めることが重要です。信頼できる専門家に相談することをお勧めします。
※本記事は、公募要領・FAQ等の公表情報をもとに一般的な整理を行ったものであり、個別案件の採否や交付可否を保証するものではありません。実際の対象可否は、事業内容・経費の内訳・資産区分・補助金目的との整合などにより判断が分かれます。申請・投資判断の前に、必ず最新の公募要領・FAQを確認のうえ、必要に応じて専門家へご相談ください。
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