既存事業の枠を超え、新しい市場や高付加価値な事業への挑戦を検討されている経営者の皆様に大きなチャンスです!
中小企業庁(中小機構)が実施する「中小企業新事業進出促進補助金(第3回)」の公募要領が公開されました。この補助金は、新事業への進出を通じて生産性を向上させ、持続的な賃上げを目指す事業者を強力に支援するものです。
今回は、最新の公募要領(1.1版)に基づき、申請のスケジュールや補助金額、必ず押さえておくべき必須要件を分かりやすく解説します。
1. 第3回公募のスケジュール
第3回公募は以下の日程で進行します。
- 公募期間:令和7年12月23日(火)〜 令和8年3月26日(木)
- 申請受付:令和8年2月17日(火)開始
- 申請締切:令和8年3月26日(木)18:00(厳守)
- 採択発表:令和8年7月頃(予定)
今回も「一般事業主行動計画」の策定・公表も申請の必須要件となっています。この公表手続きにも1〜2週間かかるため、余裕を持った準備が不可欠です。
2. 補助金額と補助率
補助金額の上限は、申請時点の従業員数によって決まります。さらに、大幅な賃上げを行う「賃上げ特例」を適用する場合、上限額が大幅に引き上げられます。
| 従業員数 | 補助金額(通常) | 賃上げ特例適用時の上限 |
|---|---|---|
| 20人以下 | 750万円 〜 2,500万円 | 3,000万円 |
| 21〜50人 | 750万円 〜 4,000万円 | 5,000万円 |
| 51〜100人 | 750万円 〜 5,500万円 | 7,000万円 |
| 101人以上 | 750万円 〜 7,000万円 | 9,000万円 |
- 補助率:一律 1/2
- 補助金額の下限:750万円(交付決定額の減額によりこれを下回ると、採択取消となります)
3. 対象となる経費
本補助金では、事業化のための資産への投資が求められます。そのため、「機械装置・システム構築費」または「建物費」のいずれかを必ず予算に含める必要があります。
■ 主な対象経費
- 機械装置・システム構築費(単価10万円(税別)以上)
- 建物費(建設、改修、撤去など)
- 技術導入費、外注費、専門家経費
- クラウドサービス利用費、広告宣伝・販売促進費
パソコンやスマートフォンなどの汎用品、車両、不動産の購入費などは対象外です。また、交付決定日より前に発注・契約した経費は一切対象にならない(事前着手禁止)ため、注意してください。
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4. 採択を左右する「4つの必須要件」
申請にあたっては、以下の目標を達成する「3〜5年の事業計画」を策定しなければなりません。
(1)新事業進出要件:「製品の新規性」「市場の新規性」「売上(または付加価値)要件」
① 製品等の新規性
「自社にとって」の新規事業であることを前提に、「社会において」も一定程度新規性を有する(一般的な普及度や認知度が低い)ものであること。
⚠️ 既に自社で生産しているもの、社会に広く普及しているものなどは、該当しません。
② 市場の新規性
「新たな市場」とは、既存事業で対象としていなかったニーズ・属性(法人/個人、業種、行動特性等)を持つ顧客層を対象とする市場です。
⚠️ 既存市場の一部だけ、商圏が違うだけ、既存需要の置き換え等は該当しません。
③ 新事業売上高要件(どちらかを満たす)
事業計画最終年度において、新製品等の売上高(または付加価値額)が応募申請時の総売上高の10%又は総付加価値額の15%を占めること。
(2)付加価値額要件:年平均成長率「4.0%」以上
補助事業終了後3~5年の計画期間で、付加価値額(または従業員一人当たり付加価値額)を年平均4.0%以上増加させる見込みの計画が必要です。
💡 付加価値額 = 営業利益 + 人件費 + 減価償却費
(3)賃上げ要件:未達だと「補助金返還」の可能性
賃上げ要件は、目標値未達の場合に返還義務があり得ると明記されています。
以下のいずれかの水準以上の賃上げが必要です。
- 一人当たり給与支給総額の年平均成長率を、都道府県別の基準値以上にすること
- または、給与支給総額の年平均成長率を 2.5% 以上にすること
⚠️ さらに、目標値は従業員等へ表明が必要で、未表明なら交付決定取消・全額返還の可能性も示されています。
(4)事業場内最賃水準要件:毎年「地域別最賃+30円」
補助事業終了後3~5年の計画期間において、毎年、事業場内最低賃金が地域別最低賃金より30円以上高い水準であることが必要です。
⚠️ 未達の場合は、一定の返還計算(年割り)も規定されています。
まとめ
「中小企業新事業進出促進補助金」の第3回公募は、最大9,000万円という手厚い支援を受けられるまたとない機会です。
- 締切は2026年3月26日 18:00
- 補助上限は最大9,000万円(従業員数により変動)で、補助率は1/2です
- 「機械装置」または「建物」への投資を伴う新事業計画が必須です
- 「製品」と「市場」の両方で新規性が認められる「新事業」への挑戦がテーマです
- 賃上げ目標等の未達は補助金の返還義務が生じるリスクがあるため、精緻な計画が必要です
新事業への一歩を踏み出したいが、「要件に合致するか不安」等お悩みの経営者様は、ぜひお早めにご相談ください。
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