前回の記事では、中小企業成長加速化補助金の概要から対象要件、補助対象経費までを解説しました。
今回は、申請の流れとスケジュール、採択されるためのポイントについて解説します。
1. 申請の流れとスケジュール
①GビズIDの取得と100億宣言の公表(最重要)
本補助金の申請は電子申請システム「jGrants」を通じて行うため、事前にGビズIDプライムアカウントの取得が必要になります。また、前回の記事で解説した通り、応募申請時までに100億宣言が公表されている必要があります。いずれも2~3週間程度要する場合もありますので、補助金申請を検討している場合は早めに動き出すことをおすすめします。
②投資計画書の作成
ものづくり補助金や新事業進出補助金等の事業計画書と比べて、精緻で詳細な投資計画書の作成が求められます。市場分析、投資の内容と効果、売上高100億円に向けた道筋、賃上げ計画などを定量的な根拠とともに示す必要があります。
③2段階の審査(書面審査+プレゼンテーション審査)
本補助金の審査は2段階で行われるのが特徴です。まずは提出された書類による1次審査が行われ、1次審査を通過した申請については、外部有識者によるプレゼンテーション審査が実施されます。ここでは申請企業の経営者自身がプレゼンテーションを行い、外部有識者との質疑応答に臨むことになります。つまり、計画書を作って終わりというわけではなく、経営者自らが事業計画を語れることが求められる補助金だと言えます。
④今後の公募スケジュール
最新の2次公募については2026年3月26日に締め切られており、2026年度末までに合計3回の公募が実施される予定となっています。
“無料相談” 受付中!
「補助金の申請をしたいがどうすればよいかわからない。」「事業計画書はどう書けば。。。?」等など、お気軽に【お問い合わせ】からご連絡ください。
2. 採択されるためのポイント
本補助金は、その魅力の大きさゆえに競争率も非常に高くなっています。1次公募の採択倍率は約6.0倍だったこともあり、狭き門であることを前提に準備する必要があります。ここでは1次公募の結果から見えてくる採択のポイントを整理します(2次公募の採択結果は7月下旬予定)
①金融機関を早めに巻き込む
採択者における「金融機関による確認書」の提出率は96.2%と極めて高く、金融機関のコミットメント獲得が実質的な必須条件となっています。投資額1億円以上という条件からもわかるように、資金調達の裏付けは審査上で最も重視されるポイントの1つです。メインバンクには構想段階から相談し、協力を受けられる関係を築いておきましょう。
②賃上げ計画は要件水準を上回る具体性を
審査においては、投資により創出された利益を賃金として従業員へ還元するための賃上げ計画が具体的かつ妥当であり、要件水準を上回るものとなっているかが評価されます。要件基準ギリギリの計画よりも、根拠を持って上回る水準を示せる計画のほうが評価されやすいといえます。
③経営者自身が計画を語れるようにする
2次審査のプレゼンテーション審査は経営者自身が行います。経営者が事業内容を十分に理解できていない状態では、質疑応答において説得力を持って回答することはできません。売上高100億円への道筋を経営者自身が自らの言葉で語れることが何よりも大切です。
④成長ストーリーの一貫性
100億宣言に記載した成長戦略と、投資計画書の内容が一貫していることも大切です。宣言と計画がバラバラでは、コミットメントの本気度が疑われてしまいます。100億宣言の作成段階から、補助金申請を見据えたストーリー設計を意識することが大切です。
3. まとめ まずは100億宣言から早めの準備を
今回は補助上限5億円という大型補助金「中小企業成長加速化補助金」について解説しました。
建物費も対象となる本補助金は、工場や物流拠点の新設や増改築など、会社の未来を大きく変える投資を検討する企業にとって、またとないチャンスです。一方で、採択倍率約6倍という競争率、精緻な投資計画書の作成、経営者自身によるプレゼンテーション審査と、求められる準備のレベルも他の補助金とは一線を画します。
まだ、100億宣言がお済みでない方は、まずはそこからが第一歩です。先日の記事「中小企業成長加速化補助金の申請に必要な『100億宣言』を徹底解説」も合わせてぜひご覧ください。
エム・アイ総研株式会社が運営する『補助金採択の羅針盤』
中小企業の事業者様の資金調達手段の1つである補助金・助成金について、情報提供から申請支援、採択後のご支援まで、事業者様のご希望をお伺いしながらサービス提供いたします。
補助金・助成金活用をご検討の際は是非ともお気軽にお声がけください。