株式会社成田ケンコウファーム様

事業再構築補助金
“カットれんこん(水煮)製造”で中食市場へ新分野展開
「農業×製造×販売」への挑戦を、補助金活用で実現

株式会社成田ケンコウファーム様は、千葉県成田市で土づくりと減農薬にこだわり、県内最大級のれんこん栽培面積を背景に、大手小売や食品メーカーへ安定出荷を続けてきた農業法人です。大手小売や食品メーカーを中心に、生鮮れんこんの安定出荷を続ける中で、昨今の物価高によるコスト増や、地域の農地維持といった課題にも向き合いながら事業を拡大してきました。

こうした状況の中、同社では近年、「カット状態での納品」を求める中食企業からの引き合いが増加していました。中食とは、家庭外で調理した食品を持ち帰り・配達で家庭内で食べるスタイルのことで、弁当・惣菜・ミールキット市場の成長とともに、加工済み野菜の需要が大きく伸びています。
生鮮中心だった従来の出荷スタイルから一歩進み、洗浄・カット・水煮・計量までを自社内で一貫して行い、「カットれんこん(水煮)」として中食市場へ供給する“製造業”への本格参入が、同社にとって次の成長戦略となりました。
この取り組みは、まさに「農業6次化(1次×2次×3次)」の実践であり、

  • 付加価値の向上
  • 既存販路の強化
  • 規格外品の有効活用による食品ロス削減

に直結する大きな挑戦でした。

こうした設備投資・生産体制構築に向けて、同社は事業再構築補助金(第12回)をご活用いただくこととなり、弊社「補助金採択の羅針盤」へご相談をいただきました。

今回は、こうした新事業に挑戦された背景や計画づくりの過程について、平野社長にお話を伺いました(インタビュアー:『補助金採択の羅針盤』園田)。

インタビュアー 『補助金採択の羅針盤』園田
インタビュイー 『株式会社成田ケンコウファーム』平野社長

園田

今回、事業再構築補助金に取り組むにあたり、まずどのような背景があったのでしょうか。

平野社長

当社では長年、生鮮れんこんの生産・販売を中心に事業を展開してきましたが、中食市場の拡大に伴い、「カット済みで納品してほしい」という声が増えていました。
中食企業からの需要は明確で、当社としても「農業×製造」への展開は、以前から構想として持っていました。
ただ、カットや水煮の加工工程を自社で新設するには、専用設備の導入や衛生管理体制の構築など、多くの準備が必要です。そうした点を踏まえると、補助金を活用しながら進めることが最善であると考えました。
以前、ものづくり補助金の申請支援でエム・アイ総研さんにお世話になっており、その際の進め方や成果に手応えを感じていました。今回の新事業は、さらに投資規模も大きく、適切な制度選びや計画整理が重要だと考え、ご相談しました。

園田

実際に最初の面談では、どのような話をさせていただきましたか。

平野社長

まず当社の現状や、なぜ「カットれんこん(水煮)」に挑戦したいのか、という点を整理しました。
すでに取引先経由で需要が高まっていること、工程を増やすことで付加価値を高められること、規格外品の有効活用が進むことなど、自社としても方向性は明確にありました。
その上で、

  • この事業が「新分野展開」に該当する理由
  • 1次産業から2次・3次へ広がる事業構造の整理
  • 設備投資の妥当性や根拠
  • 将来の収益構造と、その実現プロセス

などを丁寧に確認していただきました。

方向性そのものは当社でしっかり持っていましたが、補助金申請上、どの点を強調すべきか・どう整理するとより伝わるかなどのアドバイスは非常に参考になりました。

園田

申請書作成の過程はいかがでしたか?

平野社長

自社で考えていた事業構想をもとに、必要な要素を順序立ててまとめる作業が中心でした。
特に「課題 → 機会 → 解決策 → 根拠 → 実行計画 → 成果見込み」という流れの組み立てや、設備導入の理由・衛生管理フローなど、補助金の審査視点で見るべきポイントを教えていただいたのは大きかったです。

私たちの構想そのものを変える必要はなく、その「伝え方」の部分を一緒に整えていただいたことで、事業計画として説得力が増したと感じています。

園田

採択後の交付申請~実績報告についてはいかがでしたか?

平野社長

前回(ものづくり補助金)でも一連の流れは経験していましたが、今回の新工場ラインの立ち上げでは、設備ごとの仕様確認や、工事・設置の証憑整理など、より細かな点まで管理が必要でした。
そのため、提出すべき資料の順番や撮影ポイントの整理など、実務上のチェックポイントを示してもらえたのは助かりました。
結果として、大きな差し戻しもなく実績報告を完了できました。

園田

今回の新分野展開により、社内外でどのような変化がありましたか?

平野社長

一番大きいのは、社内に「製造業としての意識」が生まれたことです。
工程管理や品質管理を整える中で、従来の農業とは違った視点が必要になり、現場でも学びと成長が感じられています。また、収穫や出荷のタイミングに合わせて、カット製造ラインをどう稼働させるか、といった新しいオペレーションの設計も始まりました。
補助金採択により金融機関との調整もスムーズに進み、事業拡大に向けた資金計画も組みやすくなりました。
販路面でも、カットれんこん(水煮)を検討いただける新規の引き合いが増え、既存顧客からも「体制が整うなら依頼したい」という前向きな声をいただいています。

園田

最後に、補助金活用を検討される方へ一言お願いします。

平野社長

補助金は制度ごとに要件や求められる情報が異なり、毎回ゼロから段取りを組む必要があります。私たちも、前回の経験だけでは対応できない部分が多くありました。
大事なのは、
「自社として何を実現したいか」を明確にし、それを整理していくプロセス
だと思います。
専門家へ相談することで、抜け漏れがなくなり、手続き上の不安も減ります。
補助金は“目的ではなく、事業を前に進めるための手段”ですので、必要に応じて頼れる存在を活用しながら、ぜひ挑戦してみてほしいと思います。

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